検証済みTOB事例

クラビットのTOB・MBO事例:イエス・ノー・ジャパン企画(2002-05-27公表・2002年収録)

クラビットTOBは、買付者をイエス・ノー・ジャパン企画へ変更した後、1,200円で3,381,100株を取得した案件である。買付者単体の持分は40.94%で、ソフトバンク・ブロードメディア分を合算して初めて99.06%になるため、直接保有とグループ保有を分ける。

主要条件

対象会社 クラビット 非上場・コード不掲載
買付者 イエス・ノー・ジャパン企画 クラビット←イエス・ノー・ジャパン企画
TOB価格 1,200円 比較基準株価: 参照株価不掲載
プレミアム 算定不可 基準不掲載
公開買付期間 2002-05-29 - 2002-06-18 代理人不掲載
最終進捗 成立(一次資料で結果確認) 2002-06-19 / 当社子会社イエス・ノー・ジャパン企画株式会社によるクラビット株式会社の株式を対象とする公開買付けの結果について

TOB応募の確認事項

案件の読み方

条件メモ

買付価格は1,200円、比較基準株価は参照株価不掲載です。

プレミアムは算定不可で、分類はプレミアム算定不可です。

公開買付期間は2002-05-29 - 2002-06-18、進行状況は終了として整理しています。

最終進捗は成立(一次資料で結果確認)、最終イベントは2002-06-19の「当社子会社イエス・ノー・ジャパン企画株式会社によるクラビット株式会社の株式を対象とする公開買付けの結果について」です。

確認ポイント

  • プレミアムを算定できない案件では、公開買付届出書、意見表明報告書、結果公表で買付価格、基準株価、算定根拠を直接確認する。
  • クラビットとイエス・ノー・ジャパン企画の資本関係、応募契約、買付予定数の下限・上限、成立後の上場維持または非公開化方針を確認する。
  • 最終判断では速報だけでなく、対象会社の意見表明、公開買付届出書、訂正届出書、結果公表を確認する。

一次資料に基づく案件別分析

確認した事実

  1. f-clavit-1 確認済み クラビット取締役会は2002年4月11日、当初のソフトバンク・ブロードメディアによる公開買付けへ賛同を表明した。

  2. f-clavit-2 確認済み 公開買付者はイエス・ノー・ジャパン企画へ変更され、期間は2002年5月29日から6月18日、価格は1株1,200円とされた。

  3. f-clavit-3 確認済み 開始時の予定買付株数は3,439,000株で、予定買付代金は4,181,800,000円だった。

  4. f-clavit-4 確認済み 公開買付けには3,381,100株の応募があり、イエス・ノー・ジャパン企画は同数を取得した。

  5. f-clavit-5 確認済み 取得後のイエス・ノー・ジャパン企画の直接所有割合は40.94%だった。

  6. f-clavit-6 確認済み 特別関係者ソフトバンク・ブロードメディアの保有分を合わせた所有株数は8,181,100株、所有割合は99.06%となった。

  7. f-clavit-7 確認済み 決済開始日は2002年6月26日で、公開買付代理人は大和証券エスエムビーシー、復代理人は大和証券だった。

背景

対象会社は当初買付者の提案段階から賛同しており、ソフトバンク系内部の保有再配置を伴う友好的取引だった。途中で買付主体が変わったことは、経済的な支配グループが変わったことと同義ではなく、契約主体と連結上の支配を別々に追う必要がある。

開始時は3,439,000株を取得し、特別関係者と合わせ100%にする見込みだったが、応募実績は3,381,100株だった。この58,000株弱の差により合算持分は99.06%に止まり、開始時見込みを結果欄へそのまま転記できない。

なぜこの取引が選ばれたか

買付主体を別子会社へ置く設計は、対象株式の簿価や組織運営を分け、事業上の柔軟性を持たせる目的が開始発表で示される。分析上は「誰が資金を出したか」「誰が直接保有したか」「グループで何%か」を同じ主語で省略しないことが重要である。

21日間の応募を経て3,381,100株を全て取得し、6月26日に決済した。結果は事実上ほぼ全株のグループ保有だが、0.94%の残余が存在する。99.06%は強い支配を示しても100%ではなく、残余株処理の有無は別資料で追うべきである。

プレミアムの読み方

1,200円の価格と予定資金4,181,800,000円は公式開始資料で確認できるが、基準株価に対する上乗せ率や評価レンジは今回の採用資料に十分な根拠がない。企業グループ内再編の側面もあるため、通常の第三者買収と同じプレミアム物差しだけで公正性を判断しない。

少数株主の論点

応募株主は1,200円で全応募株を売却できたが、グループ合算99.06%の下で残った株主は流動性と将来の残余株処理を意識する局面となった。対象会社の賛同は取引の友好性を示すものの、少数株主にとっての価格十分性を単独で証明するものではない。

結果の評価

公式資料により、買付者変更、5月29日から6月18日、1,200円、予定3,439,000株、実績3,381,100株、直接40.94%、合算99.06%、6月26日決済を一連で確認できる。予定100%と実績99.06%の差も明確で、取引記録としての完成度は高い。

確認できない点・限界

開始・結果・対象意見の公式資料で主要条件と取得実績は確認できるが、1,200円の価格算定書、応募株主数、残余0.94%の後続処理は今回の範囲外である。99.06%到達後の完全所有を示す資料は別途確認が必要になる。

資料一覧

このTOBの位置づけ

案件タイプ

対象会社は当初買付者の提案段階から賛同しており、ソフトバンク系内部の保有再配置を伴う友好的取引だった。途中で買付主体が変わったことは、経済的な支配グループが変わったことと同義ではなく、契約主体と連結上の支配を別々に追う必要がある。

開始時は3,439,000株を取得し、特別関係者と合わせ100%にする見込みだったが、応募実績は3,381,100株だった。この58,000株弱の差により合算持分は99.06%に止まり、開始時見込みを結果欄へそのまま転記できない。

読みどころ

買付主体を別子会社へ置く設計は、対象株式の簿価や組織運営を分け、事業上の柔軟性を持たせる目的が開始発表で示される。分析上は「誰が資金を出したか」「誰が直接保有したか」「グループで何%か」を同じ主語で省略しないことが重要である。

21日間の応募を経て3,381,100株を全て取得し、6月26日に決済した。結果は事実上ほぼ全株のグループ保有だが、0.94%の残余が存在する。99.06%は強い支配を示しても100%ではなく、残余株処理の有無は別資料で追うべきである。

1,200円の価格と予定資金4,181,800,000円は公式開始資料で確認できるが、基準株価に対する上乗せ率や評価レンジは今回の採用資料に十分な根拠がない。企業グループ内再編の側面もあるため、通常の第三者買収と同じプレミアム物差しだけで公正性を判断しない。

応募株主は1,200円で全応募株を売却できたが、グループ合算99.06%の下で残った株主は流動性と将来の残余株処理を意識する局面となった。対象会社の賛同は取引の友好性を示すものの、少数株主にとっての価格十分性を単独で証明するものではない。

会社IR、法定開示、取引所開示などを案件単位で照合しています。一次資料は3件、確認日は2026-07-17です。

条件と進捗

開始種別開始

案件区分TOB

スケジュール終了

応募期間2002-05-29 - 2002-06-18

イベント数4

上場・手続き上場方針不掲載

100株損益不掲載

3か月プレミアム算定不可