検証済みTOB事例

SRAのTOB・MBO事例:SRA(2004-11-26公表・2004年収録)

SRAの2004年自己株式TOBは、80万株の予定に対し1名から70万株の応募を受け、全量を1株1,277円、総額8億9,390万円で取得した。価格は直前終値から10%割引で、大株主アール・エム・ビジネスが一部応募の意向を事前に示していた。

主要条件

対象会社 SRA 9714
買付者 SRA SRA←SRA
TOB価格 1,277円 比較基準株価: 参照株価不掲載
プレミアム 算定不可 基準不掲載
公開買付期間 2004-11-26 - 2004-12-16 代理人不掲載
最終進捗 成立(一次資料で結果確認) 2004-12-17 / 自己株式の公開買付け結果に関するお知らせ

TOB応募の確認事項

案件の読み方

条件メモ

買付価格は1,277円、比較基準株価は参照株価不掲載です。

プレミアムは算定不可で、分類はプレミアム算定不可です。

公開買付期間は2004-11-26 - 2004-12-16、進行状況は資料準拠として整理しています。

最終進捗は成立(一次資料で結果確認)、最終イベントは2004-12-17の「自己株式の公開買付け結果に関するお知らせ」です。

確認ポイント

  • プレミアムを算定できない案件では、公開買付届出書、意見表明報告書、結果公表で買付価格、基準株価、算定根拠を直接確認する。
  • SRAとSRAの資本関係、応募契約、買付予定数の下限・上限、成立後の上場維持または非公開化方針を確認する。
  • 最終判断では速報だけでなく、対象会社の意見表明、公開買付届出書、訂正届出書、結果公表を確認する。

一次資料に基づく案件別分析

確認した事実

  1. f-sra-1 確認済み SRAは2004年11月25日の取締役会で、経営環境の変化に対応し、機動的な資本政策を可能にするため自己株式を取得すると決議した。

  2. f-sra-2 確認済み 自己株式取得枠は普通株式80万株、発行済株式総数の10.50%、取得価額12億円を上限とし、取得期間は2004年11月26日から12月30日までとされた。

  3. f-sra-3 確認済み 2004年11月25日時点の自己株式を除く発行済株式総数は7,619,951株、保有自己株式は49株だった。

  4. f-sra-4 確認済み 公開買付期間は2004年11月26日から12月16日までで、買付価格は1株1,277円、買付予定数は80万株だった。

  5. f-sra-5 確認済み 1,277円は2004年11月24日の東証2部終値から10.0%を割り引き、1円未満を四捨五入して算定された。

  6. f-sra-6 確認済み 株主のアール・エム・ビジネスは、保有するSRA株式の一部を公開買付けへ応募する意向を会社へ通知していた。

  7. f-sra-7 確認済み 応募は1名・70万株で、買付予定80万株を下回ったためSRAは全数を取得し、返還株式は0株だった。

  8. f-sra-8 確認済み 実取得70万株に1株1,277円を乗じた買付代金は8億9,390万円となり、開始時の所要資金見込み10億4,660万円を下回った。

  9. f-sra-9 確認済み 決済開始日は2004年12月24日で、三菱証券を通じ、源泉徴収税額を控除した買付代金を現金で支払う方式だった。

背景

決議時点でSRAの自己株式はわずか49株で、取得対象80万株は発行済株式の10.50%に相当した。通常の単元未満株買付けとは規模が異なり、取得後の議決権構成と一株当たり指標に実質的な影響を与え得る資本政策だった。

自己株式取得の法的な実施期間は12月30日までだったが、公開買付け自体は12月16日に終わり、12月24日に決済を始めた。取得枠とTOB日程を分けて読む必要があり、TOBで未取得となった10万株を残り期間に別方式で買ったとは資料上確認できない。

なぜこの取引が選ばれたか

会社は経営環境の変化への対応と機動的な資本政策を理由にした。大株主がまとまった持分を市場で売却すれば需給を悪化させる可能性があるため、会社が一定価格で直接受け止める方式には、売却圧力を市場外で処理する合理性がある。

応募が1名・70万株だったことは、広範な株主還元というより特定のまとまった売却需要への対応という性格を示唆する。ただし結果通知は応募者名を明記しないため、事前に意向を示したアール・エム・ビジネスが唯一の応募者だったと断定せず区別する。

プレミアムの読み方

買付価格1,277円は直前の東証2部終値から10.0%を割り引いた価格である。応募株主は市場価格より低い単価を受け入れる代わりに、70万株を同一価格でまとめて現金化できた。会社と非応募株主から見れば、市場価格を下回る取得単価は資金負担を抑える。

少数株主の論点

唯一の応募者は希望した70万株を全て売却でき、按分返還はなかった。非応募株主は自己株式に議決権がないことで相対持分が上昇する一方、会社から8億9,390万円の現金が流出する。10%割引取得がその資金負担を一定程度抑えた構図である。

結果の評価

予定80万株の87.5%に当たる70万株を取得し、応募全数を受け入れたため、公開買付けは成立した。予定には10万株届かなかったが、会社が事前に把握していた大口の応募意向を受け止めた可能性が高い。資本効率改善の成否は取得後の処分・消却と利益推移で別途測る必要がある。

確認できない点・限界

開始・結果資料で目的、価格算定、予定数、応募数、取得数、決済は確認できる。一方、唯一の応募者の氏名、残る10万株の取得有無、取得株式を消却または将来交付へ使ったか、取得後の資本利益率への効果は記載されず、これらを事実として補わない。

このTOBの位置づけ

案件タイプ

決議時点でSRAの自己株式はわずか49株で、取得対象80万株は発行済株式の10.50%に相当した。通常の単元未満株買付けとは規模が異なり、取得後の議決権構成と一株当たり指標に実質的な影響を与え得る資本政策だった。

自己株式取得の法的な実施期間は12月30日までだったが、公開買付け自体は12月16日に終わり、12月24日に決済を始めた。取得枠とTOB日程を分けて読む必要があり、TOBで未取得となった10万株を残り期間に別方式で買ったとは資料上確認できない。

読みどころ

会社は経営環境の変化への対応と機動的な資本政策を理由にした。大株主がまとまった持分を市場で売却すれば需給を悪化させる可能性があるため、会社が一定価格で直接受け止める方式には、売却圧力を市場外で処理する合理性がある。

応募が1名・70万株だったことは、広範な株主還元というより特定のまとまった売却需要への対応という性格を示唆する。ただし結果通知は応募者名を明記しないため、事前に意向を示したアール・エム・ビジネスが唯一の応募者だったと断定せず区別する。

買付価格1,277円は直前の東証2部終値から10.0%を割り引いた価格である。応募株主は市場価格より低い単価を受け入れる代わりに、70万株を同一価格でまとめて現金化できた。会社と非応募株主から見れば、市場価格を下回る取得単価は資金負担を抑える。

唯一の応募者は希望した70万株を全て売却でき、按分返還はなかった。非応募株主は自己株式に議決権がないことで相対持分が上昇する一方、会社から8億9,390万円の現金が流出する。10%割引取得がその資金負担を一定程度抑えた構図である。

会社IR、法定開示、取引所開示などを案件単位で照合しています。一次資料は2件、確認日は2026-07-19です。

条件と進捗

開始種別自己株式

案件区分自己株式TOB

スケジュール資料準拠

応募期間2004-11-26 - 2004-12-16

イベント数2

上場・手続き上場方針不掲載

100株損益不掲載

3か月プレミアム算定不可