検証済みTOB事例

旭テックのTOB・MBO事例:ATCホールディングス2号(ユニゾン・キャピタル)(2011-12-28公表・2012年収録)

旭テックの27円案件は一般株主の退出を主目的とした後続TOBではなく、RHJIと東京海上日動の大口ブロックを先に移す第一工程だった。440,747,459株を取得し、報告上の所有割合は67.53%に達した。

主要条件

対象会社 旭テック 5606
買付者 ATCホールディングス2号(ユニゾン・キャピタル) 旭テック←ATCホールディングス2号(ユニゾン・キャピタル)
TOB価格 買付価額は118億8400万円 比較基準株価: 27円
プレミアム +0.00% market_close_before_announcement
公開買付期間 2012-01-06 - 2012-02-03 代理人不掲載
最終進捗 成立(一次資料で結果確認) 2012-02-06 / 旭テックの株券等に対する公開買付報告書

TOB応募の確認事項

案件の読み方

条件メモ

買付価格は買付価額は118億8400万円、比較基準株価は27円です。

プレミアムは+0.00%で、分類は低プレミアムです。

公開買付期間は2012-01-06 - 2012-02-03、進行状況は終了として整理しています。

最終進捗は成立(一次資料で結果確認)、最終イベントは2012-02-06の「旭テックの株券等に対する公開買付報告書」です。

確認ポイント

  • 低プレミアム案件では、対象会社の賛同理由、応募推奨の有無、少数株主が応募しない選択肢を取り得るかを確認する。
  • 旭テックとATCホールディングス2号(ユニゾン・キャピタル)の資本関係、応募契約、買付予定数の下限・上限、成立後の上場維持または非公開化方針を確認する。
  • 最終判断では速報だけでなく、対象会社の意見表明、公開買付届出書、訂正届出書、結果公表を確認する。

一次資料に基づく案件別分析

確認した事実

  1. f361-structure 確認済み ATCホールディングス2号は、旭テックの全普通株式を取得する二段構えの第一回TOBとして、RHJ Internationalと東京海上日動の保有ブロックを27円で取得した。同系列のATCホールディングス1号は既にA種・B種優先株式の全てを保有していた。

  2. f361-price 確認済み 第一回買付価格27円は当初公表前営業日の2011年12月27日終値27円と同額で、過去3か月平均23円に対し17.39%の上乗せだった。届出日前日終値32円と比べると27円は15.63%低いため、基準日の区別が必要である。

  3. f361-terms 確認済み 公開買付期間は2012年1月6日から2月3日までの20営業日。下限432,553,078株、上限なしで、RHJIと東京海上日動は合計440,155,133株の応募に合意していた。

  4. f361-opinion 確認済み 旭テックは非公開化と成長投資の目的には賛同したが、27円の第一回の後に33円の第二回TOBが予定されていたため、第一回価格の妥当性は留保し、応募判断を株主に委ねた。

  5. f361-timing 確認済み 取引は2011-12-28に公表され、公開買付期間は2012-01-06から2012-02-03までだった。

  6. f361-result 確認済み 440,747,459株が応募し、下限を超えたためATCホールディングス2号は応募株式の全数を取得した。応募数は事前合意数を592,326株上回った。

  7. f361-ownership 確認済み 優先株式の取得請求権による潜在普通株式を含めた報告上の買付け後所有割合は67.53%となった。これは普通株式の直接保有率と同一ではない。

背景

旭テックは鋳造・鍛造と軽合金部品を抱え、金融危機、米国子会社の破綻、震災、タイ洪水を経た後だった。ユニゾン側は短期損益に制約されず、財務と海外生産の再編を進める非公開化を提案した。

優先株式はATCホールディングス1号、普通株式TOBの買付者は2号と役割が分かれている。さらに取得請求権の潜在株式が所有割合に入るため、名称と比率を単純な普通株持分と読まないことが重要である。

なぜこの取引が選ばれたか

下限はRHJIの432,553,078株と一致し、この主要契約が履行されなければ全て買わない。一方、上限は設けず、契約外の応募も同じ27円で受け入れる設計にした。

実績は事前合意された440,155,133株をわずかに上回ったが、取得のほとんどは大株主間で決まっていた。この応募量を一般株主による27円の広汎な価格承認と解釈するのは適切でない。

プレミアムの読み方

当初公表前終値比の上乗せは0%、3か月平均比は17.39%だが、届出直前終値と比べればディスカウントになる。取得相手と事前交渉した価格であり、第二回の33円と同じ少数株主向け尺度で評価できない。

少数株主の論点

一般株主には、程なく開始予定の33円TOBを待つ選択が明示されていた。旭テックが27円の妥当性と応募推奨を留保したのは、価格の二層構造が強圧的な先行売却を生むのを避ける意味があった。

結果の評価

第一工程は下限超過で予定どおり完了し、第二回TOBに移る前提を満たした。ただし非公開化全体の成功は33円案件の応募と後続手続で決まるため、この報告のみで完全子会社化達成とは言えない。

確認できない点・限界

本件はS000A180とS000A72Zが示す27円の第一回だけを扱った。33円の第二回の取得実績、最終的な上場廃止日、優先株転換の実行時期、非公開化後の業績はこの案件の一次資料からは確定できない。

このTOBの位置づけ

案件タイプ

旭テックは鋳造・鍛造と軽合金部品を抱え、金融危機、米国子会社の破綻、震災、タイ洪水を経た後だった。ユニゾン側は短期損益に制約されず、財務と海外生産の再編を進める非公開化を提案した。

優先株式はATCホールディングス1号、普通株式TOBの買付者は2号と役割が分かれている。さらに取得請求権の潜在株式が所有割合に入るため、名称と比率を単純な普通株持分と読まないことが重要である。

読みどころ

下限はRHJIの432,553,078株と一致し、この主要契約が履行されなければ全て買わない。一方、上限は設けず、契約外の応募も同じ27円で受け入れる設計にした。

実績は事前合意された440,155,133株をわずかに上回ったが、取得のほとんどは大株主間で決まっていた。この応募量を一般株主による27円の広汎な価格承認と解釈するのは適切でない。

当初公表前終値比の上乗せは0%、3か月平均比は17.39%だが、届出直前終値と比べればディスカウントになる。取得相手と事前交渉した価格であり、第二回の33円と同じ少数株主向け尺度で評価できない。

一般株主には、程なく開始予定の33円TOBを待つ選択が明示されていた。旭テックが27円の妥当性と応募推奨を留保したのは、価格の二層構造が強圧的な先行売却を生むのを避ける意味があった。

会社IR、法定開示、取引所開示などを案件単位で照合しています。一次資料は2件、確認日は2026-07-16です。

条件と進捗

開始種別開始

案件区分TOB

スケジュール終了

応募期間2012-01-06 - 2012-02-03

イベント数2

上場・手続き上場方針不掲載

100株損益不掲載

3か月プレミアム+17.39%