検証済みTOB事例

テラプローブのTOB・MBO事例:力成科技日本(2017-04-14公表・2017年収録)

テラプローブの案件は、台湾の力成科技グループが既存大株主のブロックを取得し、関連会社分と合わせて支配を確立する資本業務提携型TOBだった。4,440,300株を取得して公開買付者47.84%、PTI11.60%となり、上場を残したまま連結支配へ移行した。

主要条件

対象会社 テラプローブ 6627
買付者 力成科技日本 テラプローブ←力成科技日本
TOB価格 1,100円 比較基準株価: 参照株価不掲載
プレミアム 算定不可 M&A Online企業別TOB一覧のプレミアム
公開買付期間 2017-04-17 - 2017-05-29 代理人不掲載
最終進捗 成立(一次資料で結果確認) 2017-05-30 / 株式会社テラプローブ株式に対する公開買付けの結果に関するお知らせ

TOB応募の確認事項

案件の読み方

条件メモ

買付価格は1,100円、比較基準株価は参照株価不掲載です。

プレミアムは算定不可で、分類はプレミアム算定不可です。

公開買付期間は2017-04-17 - 2017-05-29、進行状況は終了として整理しています。

最終進捗は成立(一次資料で結果確認)、最終イベントは2017-05-30の「株式会社テラプローブ株式に対する公開買付けの結果に関するお知らせ」です。

確認ポイント

  • プレミアムを算定できない案件では、公開買付届出書、意見表明報告書、結果公表で買付価格、基準株価、算定根拠を直接確認する。
  • テラプローブと力成科技日本の資本関係、応募契約、買付予定数の下限・上限、成立後の上場維持または非公開化方針を確認する。
  • 最終判断では速報だけでなく、対象会社の意見表明、公開買付届出書、訂正届出書、結果公表を確認する。

一次資料に基づく案件別分析

確認した事実

  1. 98-purpose 確認済み 台湾の力成科技グループは、半導体テスト事業でテラプローブとの協業を進め、筆頭株主の持分取得を通じて連結子会社化する目的でTOBを実施した。

  2. 98-terms 確認済み 買付価格は1株1,100円、期間は2017年4月17日から5月29日までの28営業日で、買付予定数の上限は設定されなかった。

  3. 98-lower 確認済み 買付予定数8,205,255株に対する下限は3,680,000株で、これは既存大株主から応募合意を得た39.65%相当の株式数だった。

  4. 98-special 確認済み 力成科技の関係会社PTIは開始前からテラプローブ株式1,077,100株、11.60%を所有し、本公開買付けには応募しない合意だった。

  5. 98-result-fact 確認済み 応募・取得数は4,440,300株で、公開買付者単独の所有割合は47.84%となった。特別関係者PTIの11.60%を合わせて過半数を超えた。

  6. 98-listing 確認済み テラプローブは公開買付けへの賛同を表明した一方、応募推奨は中立とし、成立後も株式の上場を維持する方針だった。

背景

半導体後工程は設備投資負担が大きく、顧客認証や工場稼働率が収益性を左右する。テラプローブには力成科技の顧客基盤、技術、投資余力を活用する利点があり、力成科技側には日本拠点とテスト能力を拡充する戦略的意味があった。

下限3,680,000株が既存大株主との応募合意数と一致するため、成立の中心は市場で広く株を集めることではなく、合意済みの支配ブロックを確実に移す点にあった。PTIの11.60%を保持したままにする設計も、グループ合算で過半数を作る構造を補強した。

なぜこの取引が選ばれたか

買付価格1,100円は大株主との交渉を軸に決められ、対象会社は取引自体には賛同しながら一般株主への応募推奨を中立とした。この対応は、事業提携の合理性と、全株主にとって1,100円で売ることの経済合理性を分離して判断したものと理解できる。

結果は下限を上回り、公開買付者単独では47.84%にとどまったが、応募しなかったPTI分を含めれば力成科技グループは過半を握った。完全子会社化を予定しないため、未応募株主は支配株主変更後も上場株主として残り、協業成果のアップサイドを持ち続けられた。

プレミアムの読み方

公式開示は上場株価に対するプレミアム・ディスカウントの比較を主要な価格根拠として明示していないため、ここでは機械的な率を確定値として掲載しない。大株主ブロック取引、支配権、資本業務提携を含む1,100円を、通常の全株取得TOBと同じ順位で評価すると誤解が生じる。

少数株主の論点

一般株主には1,100円で応募する選択と、上場維持後も株式を保有する選択が残った。対象会社が中立としたことで、TOB後の半導体市況や協業効果を期待する株主へ売却を強制しなかった一方、新支配株主との取引条件を監視するガバナンス課題は残る。

結果の評価

取引は合意済み大株主の応募を中心に成立し、グループ合算でテラプローブを子会社化する目的を達成した。成果の評価には、設備稼働率、受注先分散、共同投資、少数株主への利益配分を追う必要があり、取得株数だけで提携の質までは判断できない。

確認できない点・限界

市場価格比較を示す公式記述が限定的だったため、過去データにある単純なマイナス率は採用しなかった。またPTIを含むグループ内持分と公開買付者単独持分を区別しており、47.84%だけを見て支配が未成立だったと解釈しないよう注意が必要である。

資料一覧

このTOBの位置づけ

案件タイプ

半導体後工程は設備投資負担が大きく、顧客認証や工場稼働率が収益性を左右する。テラプローブには力成科技の顧客基盤、技術、投資余力を活用する利点があり、力成科技側には日本拠点とテスト能力を拡充する戦略的意味があった。

下限3,680,000株が既存大株主との応募合意数と一致するため、成立の中心は市場で広く株を集めることではなく、合意済みの支配ブロックを確実に移す点にあった。PTIの11.60%を保持したままにする設計も、グループ合算で過半数を作る構造を補強した。

読みどころ

買付価格1,100円は大株主との交渉を軸に決められ、対象会社は取引自体には賛同しながら一般株主への応募推奨を中立とした。この対応は、事業提携の合理性と、全株主にとって1,100円で売ることの経済合理性を分離して判断したものと理解できる。

結果は下限を上回り、公開買付者単独では47.84%にとどまったが、応募しなかったPTI分を含めれば力成科技グループは過半を握った。完全子会社化を予定しないため、未応募株主は支配株主変更後も上場株主として残り、協業成果のアップサイドを持ち続けられた。

公式開示は上場株価に対するプレミアム・ディスカウントの比較を主要な価格根拠として明示していないため、ここでは機械的な率を確定値として掲載しない。大株主ブロック取引、支配権、資本業務提携を含む1,100円を、通常の全株取得TOBと同じ順位で評価すると誤解が生じる。

一般株主には1,100円で応募する選択と、上場維持後も株式を保有する選択が残った。対象会社が中立としたことで、TOB後の半導体市況や協業効果を期待する株主へ売却を強制しなかった一方、新支配株主との取引条件を監視するガバナンス課題は残る。

会社IR、法定開示、取引所開示などを案件単位で照合しています。一次資料は2件、確認日は2026-07-16です。

条件と進捗

開始種別開始

案件区分TOB

スケジュール終了

応募期間2017-04-17 - 2017-05-29

イベント数2

上場・手続き上場方針不掲載

100株損益不掲載

3か月プレミアム算定不可