検証済みTOB事例

さが美グループホールディングスのTOB・MBO事例:ベルーナ(2018-05-07公表・2018年収録)

さが美グループホールディングスのTOBは、通信販売大手ベルーナが投資ファンドAG2の55.52%を引き受け、和装小売会社を完全子会社化する取引だった。150円は直前終値120円比25.00%で、35,536,190株を取得した結果、ベルーナの所有割合は89.71%となった。大口契約を起点に一般株主の退出まで広がった案件である。

主要条件

対象会社 さが美グループホールディングス 8201
買付者 ベルーナ さが美グループホールディングス←ベルーナ
TOB価格 買付代金は最大59億4000万円 比較基準株価: 120円
プレミアム +25.00% market_close_before_announcement
公開買付期間 2018-05-08 - 2018-06-18 公開買付代理人: 三田証券株式会社
最終進捗 成立(一次資料で結果確認) 2018-06-19 / 株式会社さが美グループホールディングス株券等に対する公開買付報告書

TOB応募の確認事項

案件の読み方

条件メモ

買付価格は買付代金は最大59億4000万円、比較基準株価は120円です。

プレミアムは+25.00%で、分類は標準的プレミアムです。

公開買付期間は2018-05-08 - 2018-06-18、進行状況は終了として整理しています。

最終進捗は成立(一次資料で結果確認)、最終イベントは2018-06-19の「株式会社さが美グループホールディングス株券等に対する公開買付報告書」です。

確認ポイント

  • さが美グループホールディングスとベルーナの資本関係、応募契約、買付予定数の下限・上限、成立後の上場維持または非公開化方針を確認する。
  • 最終判断では速報だけでなく、対象会社の意見表明、公開買付届出書、訂正届出書、結果公表を確認する。

一次資料に基づく案件別分析

結論

さが美グループホールディングスのTOBは、通信販売大手ベルーナが投資ファンドAG2の55.52%を引き受け、和装小売会社を完全子会社化する取引だった。150円は直前終値120円比25.00%で、35,536,190株を取得した結果、ベルーナの所有割合は89.71%となった。大口契約を起点に一般株主の退出まで広がった案件である。

確認した事実

  1. f61-agreement 確認済み ベルーナは、筆頭株主AG2号投資事業有限責任組合が保有する21,994,126株、55.52%の全てについて応募契約を結び、さが美グループホールディングスの完全子会社化を目指した。

  2. f61-price 確認済み 買付価格150円は公表前営業日終値120円に25.00%、直近3か月平均120円にも25.00%のプレミアムを加えた。

  3. f61-terms 確認済み 期間は2018年5月8日から6月18日までの30営業日で、下限は契約株と同じ21,994,126株、上限は設定されなかった。

  4. f61-opinion 確認済み 対象会社はTOBに賛同して応募を推奨し、成立後に残る株式を株式売渡請求又は株式併合で取得して上場廃止へ進む方針だった。

  5. f61-result 確認済み 応募・取得株式数は35,536,190株で、下限21,994,126株を13,542,064株上回った。

  6. f61-ownership 確認済み 買付後のベルーナ所有割合は89.71%となった。

背景

下限はAG2の契約株21,994,126株と同数であり、ファンドの売却がそのまま最低成立条件だった。契約株だけでも過半数を超えるため、ベルーナは成立時点で親会社になれる。一般株主の追加応募は完全子会社化へ近づける一方、取引成立そのものを左右する主因ではなかった。

ベルーナは通販で培った顧客基盤や販売ノウハウを和装事業へ活用する狙いを示し、対象会社は上場コストや短期業績への配慮から離れて改革を進める方が望ましいと判断した。縮小する和装市場で再建を進めるため、上場維持より一体経営を選んだ構図である。

なぜこの取引が選ばれたか

150円は直前終値120円、3か月平均120円の双方に25.00%を上乗せしたため、基準期間による見え方の差がない珍しい例である。1か月平均121円比では23.97%、6か月平均124円比では20.97%となり、長期ほどわずかに上乗せが縮む。

応募35,536,190株は下限の約1.62倍で、契約株以外から約1,354万株が追加された計算になる。取得後89.71%は全株には届かないが、後続の株式売渡請求又は株式併合を進める十分な比率である。ファンド持分の移転にとどまらず、多くの少数株主も現金退出を選んだ。

プレミアムの読み方

公式基準に従い、公表前営業日2018年5月2日終値120円と25.00%を採る。ゴールデンウィークを挟むため、公表日の直前暦日ではなく直前取引日の終値である。3か月平均も120円で同じ25.00%だが、データ項目は同値でも根拠期間を分けて保持する。

少数株主の論点

AG2は契約により保有全株を売却し、一般株主には150円で応募するか、完全子会社化手続まで待つかという選択があった。上場廃止が予定されるため、統合後の成長へ上場株主として残る道はない。対象会社の応募推奨と同額ベースの後続手続が退出条件の公平性を支えた。

結果の評価

ベルーナは89.71%を取得し、さが美を完全子会社化する支配基盤を確保した。TOBの数量結果は下限を大きく超え、親会社交代と非公開化という目的に対して成功と評価できる。ただし、和装市場の縮小に対する通販ノウハウの効果は成立比率からは分からず、買収後の販売・利益データで検証すべき課題として残る。

確認できない点・限界

本稿は公開買付報告書時点の89.71%を確定し、その後の株式併合、上場廃止日、ベルーナ連結後の業績を対象外とした。応募総数のうちAG2以外の正確な株主別内訳は資料にないため、追加応募の主体までは断定していない。

このTOBの位置づけ

案件タイプ

下限はAG2の契約株21,994,126株と同数であり、ファンドの売却がそのまま最低成立条件だった。契約株だけでも過半数を超えるため、ベルーナは成立時点で親会社になれる。一般株主の追加応募は完全子会社化へ近づける一方、取引成立そのものを左右する主因ではなかった。

ベルーナは通販で培った顧客基盤や販売ノウハウを和装事業へ活用する狙いを示し、対象会社は上場コストや短期業績への配慮から離れて改革を進める方が望ましいと判断した。縮小する和装市場で再建を進めるため、上場維持より一体経営を選んだ構図である。

読みどころ

150円は直前終値120円、3か月平均120円の双方に25.00%を上乗せしたため、基準期間による見え方の差がない珍しい例である。1か月平均121円比では23.97%、6か月平均124円比では20.97%となり、長期ほどわずかに上乗せが縮む。

応募35,536,190株は下限の約1.62倍で、契約株以外から約1,354万株が追加された計算になる。取得後89.71%は全株には届かないが、後続の株式売渡請求又は株式併合を進める十分な比率である。ファンド持分の移転にとどまらず、多くの少数株主も現金退出を選んだ。

公式基準に従い、公表前営業日2018年5月2日終値120円と25.00%を採る。ゴールデンウィークを挟むため、公表日の直前暦日ではなく直前取引日の終値である。3か月平均も120円で同じ25.00%だが、データ項目は同値でも根拠期間を分けて保持する。

AG2は契約により保有全株を売却し、一般株主には150円で応募するか、完全子会社化手続まで待つかという選択があった。上場廃止が予定されるため、統合後の成長へ上場株主として残る道はない。対象会社の応募推奨と同額ベースの後続手続が退出条件の公平性を支えた。

会社IR、法定開示、取引所開示などを案件単位で照合しています。一次資料は2件、確認日は2026-07-16です。

条件と進捗

開始種別開始

案件区分TOB

スケジュール終了

応募期間2018-05-08 - 2018-06-18

イベント数2

上場・手続き上場方針不掲載

100株損益不掲載

3か月プレミアム+25.00%