検証済みTOB事例

LINEのTOB・MBO事例:ソフトバンク・NAVER J.Hub(2020-08-04公表・2020年収録)

LINEの共同TOBはソフトバンクとNAVER J.Hubが5,380円で日米合計31,234,670株を等分取得した。共同買付者の直接割合は11.44%、既存親会社NAVERなど特別関係者は67.83%で、合計79.27%となった。

主要条件

対象会社 LINE 3938
買付者 ソフトバンク・NAVER J.Hub LINE←ソフトバンク・NAVER J.Hub
TOB価格 5,380円 比較基準株価: 4,585円
プレミアム +17.34% M&A Online企業別TOB一覧のプレミアム
公開買付期間 2020-08-04 - 2020-09-15 代理人不掲載
最終進捗 成立(一次資料で結果確認) 2020-09-16 / LINE株式会社株式等に対する共同公開買付けの結果に関するお知らせ

TOB応募の確認事項

案件の読み方

条件メモ

買付価格は5,380円、比較基準株価は4,585円です。

プレミアムは+17.34%で、分類は標準的プレミアムです。

公開買付期間は2020-08-04 - 2020-09-15、進行状況は終了として整理しています。

最終進捗は成立(一次資料で結果確認)、最終イベントは2020-09-16の「LINE株式会社株式等に対する共同公開買付けの結果に関するお知らせ」です。

確認ポイント

  • LINEとソフトバンク・NAVER J.Hubの資本関係、応募契約、買付予定数の下限・上限、成立後の上場維持または非公開化方針を確認する。
  • 最終判断では速報だけでなく、対象会社の意見表明、公開買付届出書、訂正届出書、結果公表を確認する。

一次資料に基づく案件別分析

確認した事実

  1. f977-setting 確認済み ソフトバンクとNAVER J.Hubは共同買付者としてLINE株式等を取得し、LINEを非公開化した後にZホールディングスとの経営統合を実施する一連の取引を行った。

  2. f977-terms 確認済み 普通株式の買付価格は5,380円、期間は2020年8月4日から9月15日までの30営業日で、買付予定数の下限・上限は設定されなかった。

  3. f977-price 確認済み 5,380円は統合観測報道前の2019年11月13日終値4,585円に17.34%、同日までの3か月平均3,934円に36.75%のプレミアムだった。

  4. f977-process 確認済み 日本と米国の公開買付けを並行実施し、ソフトバンクとNAVER J.Hubが取得数と買付代金を等分する設計だった。既存親会社NAVERの保有株式等は応募対象から除外された。

  5. f977-result 確認済み 日米公開買付けの株式換算買付数は合計31,234,670株で、ソフトバンクとNAVER J.Hubが各15,617,335株を取得した。共同買付者の買付後割合は11.44%、特別関係者は67.83%、合計79.27%だった。

  6. f977-status 確認済み 共同公開買付けは成立し、残存株主を整理してLINEを上場廃止したうえで、ZホールディングスとLINEを統合する方針が維持された。

背景

この取引はLINE単体の売却ではなく、Zホールディングスとの経営統合を成立させるための非公開化工程だった。メッセージ、検索、広告、決済、ECの利用者基盤を束ね、国内プラットフォーム競争へ対応する構想が価値の源泉である。

NAVERが既に大多数の議決権を持ち、ソフトバンク側と50対50の共同支配へ組み替えるため、買付者の11.44%だけを見ると支配構造を誤る。67.83%の特別関係者持分と統合後の持株構造を一体で読む必要がある。

なぜこの取引が選ばれたか

5,380円は実施直前ではなく、統合観測前の2019年11月13日を未影響基準日に採った。終値比17.34%は高くないが3か月平均比36.75%であり、約9か月の規制審査中に形成された株価を除いて評価する合理性がある。

一方、長い待機期間には事業環境や市場全体の変化も含まれるため、古い基準日だけで価格を肯定するのは不十分である。少数株主にはLINE単独価値に加え、ZHDとの統合シナジーが5,380円へどこまで配分されたかが重要だった。

プレミアムの読み方

下限を設けない共同買付けだったため、応募数の多寡で成否が決まる案件ではない。日米合計を用いず日本分だけを記載すると取得実態を過小表示し、共同買付者別の各15,617,335株という対称構造も見えなくなる。

少数株主の論点

一般株主は5,380円で退出し、NAVERは特別関係者として統合後の価値へ継続参加した。現金化する株主と支配株主の経済的立場が異なるため、特別委員会、算定、未影響価格の選択が少数株主保護の中核となった。

結果の評価

79.27%を確保したことでスクイーズアウトと上場廃止へ進む基盤が整い、経営統合の日程も維持された。成否の経済評価は統合後の利用者重複、広告収益、決済シェア、開発費、ガバナンスの複雑性まで見なければならない。

確認できない点・限界

一次資料から日米合計、共同買付者別取得数、特別関係者比率、未影響株価を確認した。米国預託証券の為替差、全種類の新株予約権価値、統合後の株式交換条件、LINEヤフーの業績推移は本分析に含めていない。

このTOBの位置づけ

案件タイプ

この取引はLINE単体の売却ではなく、Zホールディングスとの経営統合を成立させるための非公開化工程だった。メッセージ、検索、広告、決済、ECの利用者基盤を束ね、国内プラットフォーム競争へ対応する構想が価値の源泉である。

NAVERが既に大多数の議決権を持ち、ソフトバンク側と50対50の共同支配へ組み替えるため、買付者の11.44%だけを見ると支配構造を誤る。67.83%の特別関係者持分と統合後の持株構造を一体で読む必要がある。

読みどころ

5,380円は実施直前ではなく、統合観測前の2019年11月13日を未影響基準日に採った。終値比17.34%は高くないが3か月平均比36.75%であり、約9か月の規制審査中に形成された株価を除いて評価する合理性がある。

一方、長い待機期間には事業環境や市場全体の変化も含まれるため、古い基準日だけで価格を肯定するのは不十分である。少数株主にはLINE単独価値に加え、ZHDとの統合シナジーが5,380円へどこまで配分されたかが重要だった。

下限を設けない共同買付けだったため、応募数の多寡で成否が決まる案件ではない。日米合計を用いず日本分だけを記載すると取得実態を過小表示し、共同買付者別の各15,617,335株という対称構造も見えなくなる。

一般株主は5,380円で退出し、NAVERは特別関係者として統合後の価値へ継続参加した。現金化する株主と支配株主の経済的立場が異なるため、特別委員会、算定、未影響価格の選択が少数株主保護の中核となった。

会社IR、法定開示、取引所開示などを案件単位で照合しています。一次資料は2件、確認日は2026-07-15です。

条件と進捗

開始種別開始

案件区分TOB

スケジュール終了

応募期間2020-08-04 - 2020-09-15

イベント数3

上場・手続き上場方針不掲載

100株損益不掲載

3か月プレミアム+36.75%