検証済みTOB事例

ウェブマネーのTOB・MBO事例:KDDI(2011-06-10公表・2011年収録)

ウェブマネーへのTOBは、KDDIがプリペイド型電子マネー会社を完全子会社化したデジタル決済の戦略買収である。普通株式58,421株を取得して97.20%に達し、新株予約権の応募はなかった。

主要条件

対象会社 ウェブマネー 2167
買付者 KDDI ウェブマネー←KDDI
TOB価格 327,000円 比較基準株価: 273,600円
プレミアム +19.52% market_close_before_announcement
公開買付期間 2011-06-13 - 2011-07-11 代理人不掲載
最終進捗 成立(一次資料で結果確認) 2011-07-12 / KDDI株式会社による当社株券等に対する公開買付けの結果並びに親会社及び主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ

TOB応募の確認事項

案件の読み方

条件メモ

買付価格は327,000円、比較基準株価は273,600円です。

プレミアムは+19.52%で、分類は標準的プレミアムです。

公開買付期間は2011-06-13 - 2011-07-11、進行状況は終了として整理しています。

最終進捗は成立(一次資料で結果確認)、最終イベントは2011-07-12の「KDDI株式会社による当社株券等に対する公開買付けの結果並びに親会社及び主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ」です。

確認ポイント

  • ウェブマネーとKDDIの資本関係、応募契約、買付予定数の下限・上限、成立後の上場維持または非公開化方針を確認する。
  • 最終判断では速報だけでなく、対象会社の意見表明、公開買付届出書、訂正届出書、結果公表を確認する。

一次資料に基づく案件別分析

確認した事実

  1. f398-structure 確認済み KDDIは電子マネー運営会社ウェブマネーを完全子会社化し、携帯・ネット決済とデジタルコンテンツの基盤を強化するためTOBを実施した。外部事業会社による買収でMBOではない。

  2. f398-price 確認済み 普通株式1株327,000円は2011年6月9日終値273,600円に19.52%、過去3か月終値単純平均235,470円に38.87%のプレミアムを付した。

  3. f398-terms 確認済み 普通株式と新株予約権を合算した買付予定数は株式換算60,101株、下限40,068株、上限なしで、21営業日の期間に下限以上なら全応募を取得した。

  4. f398-opinion 確認済み ウェブマネーはKDDIの顧客・認証・課金基盤との統合が電子決済事業の拡大に資すると判断し、TOBに賛同して普通株主に応募を推奨した一方、新株予約権者が応募するかは各自の判断に委ねた。

  5. f398-timing 確認済み 取引は2011-06-10に公表され、公開買付期間は2011-06-13から2011-07-11まで、結果公表日は2011-07-12だった。

  6. f398-result 確認済み 普通株式58,421株が応募され、全数取得された。新株予約権の応募・取得はなく、KDDIの公開買付け後所有割合は97.20%となった。

  7. f398-ownership 確認済み 普通株式58,421株が応募され、全数取得された。新株予約権の応募・取得はなく、KDDIの公開買付け後所有割合は97.20%となった。 最終状態は「成立(普通株式58,421株を応募・取得、新株予約権の応募なし、所有割合97.20%・完全子会社化手続へ)」である。

背景

対象会社はオンラインゲームやデジタルコンテンツの決済加盟店と利用者基盤を持っていた。KDDIの通信契約、認証、課金、販促と結び付ければ、ネット決済の利用場面と取扱高を広げる余地がある。

通信会社による外部買収なので、既存経営陣が買収後価値を独占するMBO型利益相反とは異なる。焦点は競争的な支配権対価とシナジー価値が327,000円にどの程度配分されたかにある。

なぜこの取引が選ばれたか

株式換算下限40,068株は予定60,101株のおおむね3分の2で、完全化に進める応募量を求めた。上限なしで予約権も含めて取得し、潜在証券を残さず資本統合する条件だった。

応募58,421株相当は下限を18,353株上回り、所有割合97.20%となった。予定数に極めて近く、残存2.80%を後続手続で整理する実務上の不確実性は小さくなった。

プレミアムの読み方

327,000円は直前終値273,600円比19.52%、3か月平均235,470円比38.87%である。短期株価が上昇していたため基準期間で率が約19ポイント異なり、単一のプレミアムだけでは条件を十分に説明できない。

少数株主の論点

株主は決済競争や規制・不正利用リスクから退出し、KDDIは成長利益を全て取り込む。買い手は加盟店維持、セキュリティ、利用者残高管理、システム統合、取得対価を負担してシナジーを実現する。

結果の評価

97.20%への到達により完全子会社化の第一工程は成功した。最終成果は決済取扱高、利用者・加盟店数、KDDIサービスとの連携率、不正損失、システム費、収益性で後続評価する必要がある。

確認できない点・限界

対象会社の開始・結果公表から価格、予約権を含む下限、応募数、最終割合を確認した。スクイーズアウト完了、決済残高の取扱い、統合システム費用、買収後の具体的KPIは今回参照した二資料の範囲外である。

資料一覧

このTOBの位置づけ

案件タイプ

対象会社はオンラインゲームやデジタルコンテンツの決済加盟店と利用者基盤を持っていた。KDDIの通信契約、認証、課金、販促と結び付ければ、ネット決済の利用場面と取扱高を広げる余地がある。

通信会社による外部買収なので、既存経営陣が買収後価値を独占するMBO型利益相反とは異なる。焦点は競争的な支配権対価とシナジー価値が327,000円にどの程度配分されたかにある。

読みどころ

株式換算下限40,068株は予定60,101株のおおむね3分の2で、完全化に進める応募量を求めた。上限なしで予約権も含めて取得し、潜在証券を残さず資本統合する条件だった。

応募58,421株相当は下限を18,353株上回り、所有割合97.20%となった。予定数に極めて近く、残存2.80%を後続手続で整理する実務上の不確実性は小さくなった。

327,000円は直前終値273,600円比19.52%、3か月平均235,470円比38.87%である。短期株価が上昇していたため基準期間で率が約19ポイント異なり、単一のプレミアムだけでは条件を十分に説明できない。

株主は決済競争や規制・不正利用リスクから退出し、KDDIは成長利益を全て取り込む。買い手は加盟店維持、セキュリティ、利用者残高管理、システム統合、取得対価を負担してシナジーを実現する。

会社IR、法定開示、取引所開示などを案件単位で照合しています。一次資料は2件、確認日は2026-07-16です。

条件と進捗

開始種別開始

案件区分TOB

スケジュール終了

応募期間2011-06-13 - 2011-07-11

イベント数2

上場・手続き上場方針不掲載

100株損益不掲載

3か月プレミアム+38.87%