検証済みTOB事例

だいこう証券ビジネスのTOB・MBO事例:野村総合研究所(2012-09-14公表・2012年収録)

だいこう証券ビジネスへのTOBは、野村総合研究所が証券バックオフィス会社への持分を引き上げた上限付き提携取引である。6,705,164株を全数取得し、特別関係者込みの所有割合は56.87%となった。

主要条件

対象会社 だいこう証券ビジネス 8692
買付者 野村総合研究所 だいこう証券ビジネス←野村総合研究所
TOB価格 買付価額は21億4500万円 比較基準株価: 287円
プレミアム +0.70% market_close_before_announcement
公開買付期間 2012-09-18 - 2012-10-16 代理人不掲載
最終進捗 不成立(一次資料で結果確認) 2012-10-17 / だいこう証券ビジネスの株券等に対する公開買付報告書

TOB応募の確認事項

案件の読み方

条件メモ

買付価格は買付価額は21億4500万円、比較基準株価は287円です。

プレミアムは+0.70%で、分類は低プレミアムです。

公開買付期間は2012-09-18 - 2012-10-16、進行状況は終了として整理しています。

最終進捗は不成立(一次資料で結果確認)、最終イベントは2012-10-17の「だいこう証券ビジネスの株券等に対する公開買付報告書」です。

確認ポイント

  • 低プレミアム案件では、対象会社の賛同理由、応募推奨の有無、少数株主が応募しない選択肢を取り得るかを確認する。
  • 不成立・撤回案件では、応募不足、規制・許認可、対抗提案、対象会社の反対姿勢など失敗要因を確認する。
  • だいこう証券ビジネスと野村総合研究所の資本関係、応募契約、買付予定数の下限・上限、成立後の上場維持または非公開化方針を確認する。
  • 最終判断では速報だけでなく、対象会社の意見表明、公開買付届出書、訂正届出書、結果公表を確認する。

一次資料に基づく案件別分析

確認した事実

  1. f321-structure 確認済み 野村総合研究所は、開始前にだいこう証券ビジネス株式2,535,000株、9.93%を保有していた。証券事務とITサービスの連携を強め、対象会社を持分法適用関連会社とするため、上限付きTOBを実施し、上場維持を予定した。

  2. f321-price 確認済み 普通株式の買付価格は1株289円で、公表前営業日終値287円に対し0.70%、過去3か月平均286円に対し1.05%のプレミアムだった。

  3. f321-terms 確認済み 買付予定数の下限は5,530,580株、上限は7,424,700株で、下限未満なら不成立、上限超過ならあん分比例で取得する条件だった。

  4. f321-opinion 確認済み だいこう証券ビジネスは事業連携と資本安定化に資するとしてTOBに賛同したが、上場が維持されるため応募するかは株主の判断に委ねた。

  5. f321-timing 確認済み 取引は2012-09-14に公表され、公開買付期間は2012-09-18から2012-10-16までだった。

  6. f321-result 確認済み 6,705,164株が応募し、下限以上かつ上限以下だったため野村総合研究所は応募株式の全数を取得した。

  7. f321-ownership 確認済み 公開買付者と特別関係者を含む買付け後の株券等所有割合は56.87%となり、野村総合研究所は対象会社への重要な影響力を強めた。

背景

証券事務代行は口座管理、決済、制度変更対応を正確かつ低コストで行う必要があり、大規模なシステム投資が競争力を決める。NRIの開発・運用基盤と対象会社の実務ノウハウを組み合わせる経済合理性があった。

NRIは開始前に9.93%を保有していたが、単独支配を前提とする完全買収ではなかった。野村グループ関係者の持分もあるため、買付者単独比率と特別関係者を含む56.87%を混同せずに読む必要がある。

なぜこの取引が選ばれたか

下限5,530,580株は持分法適用に必要な取得規模を確保し、上限7,424,700株は投資額と市場流通への影響を限定した。応募数がその範囲内だったため按分を行わず、全応募株主へ同じ売却機会を提供できた。

6,705,164株の応募は下限を約117万株上回った一方、上限には届かなかった。目的とした資本関係強化には十分だが、完全子会社化ほど一体運営できるわけではなく、上場会社としての独立性が残った。

プレミアムの読み方

289円は直前終値287円比0.70%、3か月平均286円比1.05%で、ほぼ市場価格に等しい。株主が応募する動機は値上がり益より確実な数量売却にあり、将来の提携効果を見込む株主は保有継続を選びやすい条件だった。

少数株主の論点

応募株主は小さな上乗せで流動性を確保し、残存株主はNRIとの協業成果に参加した。後者はシステム投資の恩恵を得る可能性がある反面、大株主間の取引や利益配分に関する少数株主リスクを負う。

結果の評価

資本提携の数量目標は達成された。成果は証券事務の処理件数、1口座当たりコスト、システム障害、共同サービス売上、NRIとの案件獲得が取得後にどう変わったかで測るべきである。

確認できない点・限界

開始届出書と結果報告書で、開始前持分、価格、上下限、応募・取得数、関係者込み比率を確認した。NRI単独の最終議決権比率、持分法適用開始日、提携後の業績は今回の調査範囲外である。

このTOBの位置づけ

案件タイプ

証券事務代行は口座管理、決済、制度変更対応を正確かつ低コストで行う必要があり、大規模なシステム投資が競争力を決める。NRIの開発・運用基盤と対象会社の実務ノウハウを組み合わせる経済合理性があった。

NRIは開始前に9.93%を保有していたが、単独支配を前提とする完全買収ではなかった。野村グループ関係者の持分もあるため、買付者単独比率と特別関係者を含む56.87%を混同せずに読む必要がある。

読みどころ

下限5,530,580株は持分法適用に必要な取得規模を確保し、上限7,424,700株は投資額と市場流通への影響を限定した。応募数がその範囲内だったため按分を行わず、全応募株主へ同じ売却機会を提供できた。

6,705,164株の応募は下限を約117万株上回った一方、上限には届かなかった。目的とした資本関係強化には十分だが、完全子会社化ほど一体運営できるわけではなく、上場会社としての独立性が残った。

289円は直前終値287円比0.70%、3か月平均286円比1.05%で、ほぼ市場価格に等しい。株主が応募する動機は値上がり益より確実な数量売却にあり、将来の提携効果を見込む株主は保有継続を選びやすい条件だった。

応募株主は小さな上乗せで流動性を確保し、残存株主はNRIとの協業成果に参加した。後者はシステム投資の恩恵を得る可能性がある反面、大株主間の取引や利益配分に関する少数株主リスクを負う。

会社IR、法定開示、取引所開示などを案件単位で照合しています。一次資料は2件、確認日は2026-07-16です。

条件と進捗

開始種別開始

案件区分TOB

スケジュール終了

応募期間2012-09-18 - 2012-10-16

イベント数2

上場・手続き上場方針不掲載

100株損益不掲載

3か月プレミアム+1.05%